第2期:原嶋利明 さん

1985年、私が2年生になった時に、今村先生は講師として東洋大学にいらっしゃいました。その時の履修要覧に書かれていた先生のメッセージは、「問題意識を持った、やる気のある人間を求む!」。社会人として早15年近くを過ごしてきた私ですが、最近よく感じるのは、問題意識を持った人間でなければ、たいした仕事はできないということです。

「みんながやっているから」「本に載っていることだから」ということで安心して、何の疑問も持たずにいる人に進歩はありません。それは企業においてもいえることです。いろいろな企業の不祥事を見ても、問題意識のない会社というのは危険ですらあります。「どうしてこのやり方をするのか」「なぜこのような仕組みになっているのか」と、物事の本質を自分の頭で考え、行動できる人が、これからの時代にはますます必要とされます。そういった意味において、ディベートに力を入れている今村ゼミは、みなさんが自分の頭で考える訓練をするのに、最適の場ではないでしょうか。

また、ゼミのOB・OGを組織化しているので、先輩との交流の中で視野を広げることもできます。

人生の基礎を作る大切な時間を、今村ゼミで過ごしてみませんか。真剣に学ぼうという、「問題意識も持った、やる気のある人間」は、ぜひ今村ゼミへ!

第15期:鈴木寿之 さん 『今村ゼミを卒業し、思うこと・・・。』

 今村ゼミを卒業し、早いもので1年が経とうとしています。学生時代を振り返りますと、東洋大学今村ゼミで学んだことによって学生生活が充実し、自分自身の内面が豊かになったと感じています。

 私の頃の大学の授業は、大教室の講義形式による受け身の授業が多く、学ぶ楽しさを感じ取れずにいました。そんな漫然とした大学生活を送る環境の中で、今村ゼミの入ゼミが、自分自身を蘇らせたきっかけであったように思います。今村ゼミには、“学生の勉強する意欲を掻き立ててくれる動機づけ”と“学生の自律性を促す環境”がありました。

 私の場合、今村ゼミナールの活動のなかで、勉強する動機づけとなったのは“デイベート”でした。『ディベート』には“学ぶ楽しさ”がありました。今村ゼミのデイベートは、先輩方から後輩のゼミ生へ‘ルール’や‘ディベートの技術’が伝えられ、試行錯誤を繰り返し、今日のディベートの形があります。すでに先輩方から引き継がれてきた土台がしっかり出来上がっていたことは私自身、そしてゼミ生にとっても、すごく幸せなことでありました。

 今村ゼミでは毎年、夏のデイベート合宿、冬のデイベート大会において、『ゼミ生全員が1つのテーマについて、デイベートを行い、考えを深める』という共通の目標に向かって準備に励みます。これが、今村ゼミナールの組織全体に良い影響を与えていると感じていました。ディベートはチーム戦であるために、本番までの準備期間は、チームメンバーのお互いの時間に折り合いをつけて、グループワークを何回も重ねます。1つの共通の目標に向かって、お互い知恵を絞り合い、戦術を練ります。チーム全員でやり遂げた充実感は、何ものにも代え難く、身震いするような感動を覚えました。ゼミのディベートで、「1つの目標に向かってゼミ生みんなが頑張っているんだ。」というゼミ内の連帯感を強く感じたものです。

 私自身、一所懸命にディベートに取り組んだ結果、得たものはディベート技術の向上にとどまりませんでした。例えば、デイベート大会は本番まで自分のチームが肯定側としてデイベートするのか、否定側としてデイベートするのかわかりません。1つのテーマで肯定側・否定側両方の立場でデイベートすることにもなるのです。1つのテーマに対して肯定側・否定側の勉強をすることは一見矛盾しているように思うかもしれません。しかし、1つの事柄に対して、1つの考えに偏らず、逆の立場に立った考え方をする訓練になるのです。こうしたことから、デイベートのスキル向上にとどまらず、1つの物事に対して広いものの見方をする習慣がつくなど、デイベートを一所懸命やることによって、自分自身の頭が柔らかくなり、心が豊かになっていくことを感じるのではないでしょうか。

 その後の個人研究(卒業論文)の際の問題発見能力、情報収集能力、情報活用能力、論理的思考能力、あるいは冷静に人の話しに耳を傾け、真意を汲み取る力など、多くの副産物を自分にもたらしてくれました。今でもその恩恵を受けています。今村ゼミのディベートは個人にとっても、ゼミの組織全体にとっても有益なものであり、今村ゼミの伝統の襷(たすき)をとぎれることなくつないでいって欲しいと思っています。

 今村ゼミには年間を通していくつか大きな行事があります。この行事をゼミ生各々が各係に分担して運営していきます。この経験は、ゼミ生の“自律性”を促すための大きな役割を果たしていると思います。立案・計画・実行と今村先生の承認を取りながら、最後までゼミ生が運営を担うのです。

 もう一つの特徴は、今村ゼミナールの卒業生で構成される『今村会』の存在です。『今村会』はそれまでの今村ゼミOG・OB会が1999年に改称され、今村ゼミの公式組織として生まれ変わり現在に至っています。今年で『今村会』発足4年目を迎えます。今村ゼミを巣立たれた卒業生は2003年卒業の16期生を含めますと300人近くになります。今村ゼミの卒業生はそれぞれの進路先のステージでご活躍されています。現役生とOG・OBの先輩方が顔を合わせる機会は、毎年6月の『今村会総会』と12月の『ディベート大会』の年2回ですが、ディベート教育など随時、現役生のバックアップを頂いておりました。

 私が現役生の頃、卒業生の力をお借りして、デイベートの補習を行いました。“デイベートのスキル向上”とデイベートの試合の勝敗を左右する“ジャッジメントの勉強不足を補う”目的で行いました。デイベーターとしての訓練のほかに“ジャッジメントの育成の課題”を抱えていました。このジャッジメントの勉強不足を補うために、学生主体のサブゼミのような形式で、土曜日などを使い、より精度の高いデイベートを目指したのです。お仕事がお忙しい中、貴重な時間を割いて頂いたこと、向上心を持つゼミ生の気持ちを後押しして頂いたことに、心から感謝しています。

 こうして今村ゼミをご卒業された後も継続的なお付き合いができることは、大変喜ばしいことと思っています。卒業生の先輩方が社会で活躍されておられる話を聞いたり、アドバイスを受けることで、自分自身の視野が広がっていくのを感じましたし、ゼミの運営や将来の進路のことなどの相談相手となる先輩方が身近にいるという安心感がありました。『今村会』が今村ゼミナールにとって大切な存在となっています。

 さらに、今村ゼミの現役生同士の交流、卒業生の交流の手段としてWEB上の今村ゼミの掲示板があります。今では非常に充実した環境が整い、現在に至っています。現役生・卒業生・そして今村ゼミに興味をもった東洋大生が、自由にアクセスし、コミュニケーションを図ることができるのです。卒業してもゼミの状況を知ることができますし、現役生と卒業生の交流が可能となり、ますますこの掲示板を使って情報交換等をできるようになるでしょう。

 今村ゼミでの出来事を振り返りますと、今村ゼミという組織の中には、“自分自身を活かすためのチャンス”がたくさん転がっています。それに気付けるか、また、それをポジティブに受けとめられるか、苦労と受け止めてしまうか…。今村先生は、学生の自主性を大いに歓迎して下さる、懐の深い温かい先生です。私もこのゼミで多くのことをチャレンジさせて頂きました。とても感謝しております。また、今村ゼミでの活動を通じて、学生時代に力を注げるものを見つけることができました。

 今村ゼミで養ったデイベートのスキル、デイベートを一所懸命に学ぶことで得られた副産物は、自分自身の糧となっています。ゼミ行事の運営に積極的に携わった経験は、これから活かせる時がきっとやってくるでしょう。そして何より、今村ゼミで一緒に勉強してきた仲間はこれからもずっと大切にしていきたいと思っています。

 今村ゼミナールは今村先生とゼミ生全員で創りあげていくものであると思っています。学生一人一人が今村ゼミナールの担い手となり、自分自身が活き活きと、また伸び伸びとポジティブな活動できる今村ゼミナールであって欲しいと心から願っております。今村ゼミナールの入ゼミを考えておられる学生のみなさんの参考材料にして頂けたら幸いです。

 末筆ながら、今村ゼミナールのますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

2003年 2月吉日

第16期:大久保泰介 さん

匿名や顔の見えない情報が溢れる時代だからこそ
『自分の名前』で勝負できる人材になろう!

 コミュニケーション能力、人前で話す能力、デジタルが年々進展する中、アナログ、つまり人間同士のコミュニケーション能力は年々低下しているそうです。世の中に情報が溢れ、わざわざ人を介さなくても情報が仕入れる事が出来ます。しかし同時に、人間同士の関係が希薄化し、対人コミュニケーションが上手く出来ない人が増えています。結果、いつか皆さんに訪れるであろう就職活動という『自分の名前』で勝負しなければならない時、自分をうまく表現出来なくなってしまいます。今、自分を自信を持って、表現できますか?

 どんなに能力があっても、それを伝える事が出来ないのはもったいないと思いませんか?伝わらなければ皆さんの中にある個性・能力は使われる事なくただ時が過ぎていきます。集団の中に自分がおかれた時、そこに馴染もうと必死になるのではなく、自分でその空間を作り上げていった方が絶対に充実した人生が送れます。私たちは自分達の自主的な努力で作り上げていくゼミです。今ある『既存のモノ』に馴染むのではなく『新しいモノ』を作っていきたい、そう思っている方、是非自分というものを最大限活用してみませんか?

 具体的な内容については、『今村ゼミポータルサイト』に載せてあります。昨年度OB・OG会のHPが発足し、今年度は各期のHPも作られました。デジタルの進展にももちろん対応し、より縦と横のコミュニケーションを充実させています!是非、興味を持った方は他のコンテンツも見て下さい!そしてこの機会に今村ゼミで自分を高めていって頂きたいと思います。

 
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OB・OG紹介
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今村ゼミは、毎年毎年、多様な能力と・豊かな個性をもった卒業生を社会に輩出しております。
このページでは、その多くの先輩たちから、私たちに向けてのメッセージを頂いて掲載してまいります。
お寄せいただいた先輩たち、ありがとうございます。先輩たちのあたたかいメッセージを大切にします。また、年に1回の今村会だけでなく、夏合宿やディベート大会、普段のゼミの時間にもぜひおいで下さい。

 
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