大学院 「ロボット工学特論」

Advanced Robotics for graduate students

(平成11年度は春学期開講)

担当者: 松元明弘 教授


1.講義の目的,内容

 この講義は,学部で開講される「ロボット工学」に引き続き, その内容をより深く理解することが目的です. そのために最近の研究開発例からその手法や成果,研究の現状を理解します. またロボットでは理論が実際にはどのように実現されているかも重要ですので, 理論のみならず応用も含めて,技術的な問題点,研究課題を理解します.

 内容は主に以下の通りです.それぞれを平均して3~4回で行ないます.


2.年間スケジュール

 この科目は毎年開講しており,平成10年度は春学期に開講です.
 講義のスケジュールは上記内容の各項目をそれぞれ3~4回ずつ行ない, 時間の許す限り実際のロボットを使った実験,あるいはロボットシミュレータを 使った演習を行なうことを計画してます.

3.指導方法

 講義によりロボット技術の最先端や理論的背景を説明します. その他,可能な限り演習や実験(シミュレーション実験,実機)を 行うように努めています. また折にふれて研究成果のビデオも紹介します.

 この内容を理解するためには,学部の開講科目である「ロボット工学」を履修し, かつ理解している必要があることは言うまでもありませんが, 同時に「メカトロニクス」,計測・制御関連科目,計算機関連科目などの科目の 知識を前提とします. 履修していない場合には,各自で勉強することをお勧めします.

 平成8年度と9年度は,やや大胆な試みをしました. 従来の大学院の講義とはやややり方を変え, 3年生の学生実験でも使用しはじめた 知能移動ロボットのキット(A.K.Peters社製, 日本での販売は新川電機株式会社)を使用しました. これは本来部品とソフト(Interactive C)をキットにして販売しているものですが, この実験では,時間の制約からあらかじめ組み立てられていることを 前提にし, これを実際に使いながら,ロボットの機構,計測,制御,知能化,通信, システムなどについて,深い知識と経験を獲得するような授業をやりました.

4.成績評価

 成績評価はレポートと演習の結果によります.

5.テキスト

 テキストとしては特にありません。参考書として,
フリン著(熊切訳):「移動ロボット(基礎科学と応用)」, トッパン,1996. (定価 5800円)
を使用します.

 このテキストと移動ロボットのキットを使った授業は 著者の一人である米国カリフォルニア大学バークレー校のフリン先生による

「Mechatronics (EECS192)」
がオリジナルです.このような密度の濃い授業(+演習)を目指しています.

6.参考書


担当教育科目一覧
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Last update on 2005-01-26
Edited by Akihiro MATSUMOTO
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