2010年春学期  
 

科目名
学年
受講人数
評価
備考
ロボティクス概論
146
出席点+試験 6人の教員でオムニバス形式
機械システムのモデリング
(ロボットのための微分方程式)
2
77(+62)
中間テスト+期末テスト,レポート点  
システム制御
3
114
中間テスト+期末テスト,レポート点  
機能ロボティクス実験II
3
121
出席点+レポート  
プロジェクト研究VII
4
3
輪講,平常点,中間報告 卒研
制御特論
15
レポート  
・システム制御は,中間試験のできが悪いのは毎年がっかりするので,今年は昨年の問題を配付した.もちろん,演習は解答付きで渡している.それにもかかわらず,テストが全くできないのは勉強してきていないことの現れである.端から「難しくて分からない」と思って勉強していないようだ.また,試験の解答を見て,今年最も驚いたのは,対数計算以前に平方根の計算ができないこと.これがゆとり教育世代と言うことか.
・実験は,極限計算ができなくて愕然とする.
・制御特論は,ロボの学生がメインだが,昨年とは打って変わって大変反応が悪かった.
・モデリングは,理解している学生にとっては簡単すぎるのでは?と思ったが,試験をしてみると出来ない学生も案外多かった.ただし,2年生だけを見れば合格率8割で,ロボの一期生並.一方,再履修者は受験したのが半分,そのうち合格が3割弱.


◆2010年春学期 「ロボティクス概論」副専攻科目 (山川担当分のみ)

内容
資料
ポイント
全体説明 robo2010.pdf ロボティクスコースについての説明.ロボティクスとは?各科目についての概要,履修条件など.
2・3
ロボットと制御 2回目.pdf

3回目.pdf

ロボットを腕や足を動かすためには,制御器が必要である.うまい制御則を用いれば,望みの運動が得られるが,下手な制御では収束が遅かったり,入力にむだが生じる.人間の運動と比較しながら,運動制御の基礎であるフィードバック制御について説明する.制御システムの構成要素である「センサ,コントローラ,アクチュエータ」についても理解してほしい.
ビデオを見せながら,実際に制御を行って例を紹介する.モデル作成や制御則設計と,数学や物理などの関係も紹介する.
14
試験 試験  


◆ 2010年春学期 「機械システムのモデリング」 2年生 関連ページ
内容
ポイント
授業の進め方について 評価は中間・期末テスト.レポート点を加える.
モデルとは? モデルとは何か?実験の例などを紹介しながら,物理法則にもとづいた数式モデルの必要性を紹介する.
モデリングの準備  変数,定数や座標系,自由度,微分など,モデリングのための定義.
運動法則 ニュートンの運動法則.運動方程式が微分を含む方程式であることを理解しよう.
運動法則その2 運動方程式にもとづいて,エネルギや運動量の保存則をみちびこう.
質量・ダンパ・ばね系 機械システムで頻繁に用いるばね,ダンパ(ダッシュポット)の特徴を理解し,運動方程式をたててみよう.
回転運動 質点の回転運動,剛体の回転運動を表す運動方程式を理解する.(直交座標系で定義した質点の運動方程式から回転運動の方程式を導く)
回転運動の要素1 回転運動で用いるトルク,慣性モーメント,ねじり剛性,粘性抵抗について理解しよう.
回転運動の要素2 回転する機械においてよく用いる歯車について理解しよう.演習.
中間テスト  
10
一階の微分方程式(変数分離) 求積法と変数分離法の説明 
11
一階の微分方程式(変数分離) 変数変換を用いて変数分離法へ帰着させて解く.
12
二階の微分方程式 同次方程式まで 
13
演習 微分方程式を解く.演習を行う. 
14
期末テスト  
 レポート二回くらい提出.


2010年春学期 「システム制御」 3年生 (進み具合をみて調整,変更あり.)
内容
ポイント
授業の進め方について テキストは北川・堀込・小川「自動制御工学」.
評価は中間・期末テスト.出席点は加算しない.
システム制御で取り扱う範囲を説明する.(古典制御と現代制御)
「進んでいけばわかるようになる」by ダランベール
周波数応答 周波数応答とは?周波数特性はゲインと位相で表され,それは伝達関数G(s)のsにjωを代入するだけで計算できてしまうのだ!その導出.
周波数応答1 ゲイン,位相の計算(複素数演算)の確認.時間関数との関係.
周波数応答2 ボード線図を描く.ゲインを対数で取ることに注意する.定数,積分,一次系のボード線図を描いてみる.
周波数応答3 ボード線図の利点について理解する.2次系のボード線図の形を理解する.高次システムのボード線図は,要素の足し合わせで描けることを理解しよう.レポート課題.
周波数特性と時間応答 ボード線図と時間応答の関係を学ぶ.折点周波数,バンド幅の定義を理解しよう.バンド幅が広いほど,速応性が良いことや,ピークゲインが小さいほど減衰が速いなどの関係などを理解しよう.
周波数特性と安定度 ボード線図から分かる閉ループ系の特性であるゲイン余裕,位相余裕を理解する.その基礎にNyquistの安定判別の考え方があることを理解する.
中間テスト 80分
中間テスト解説,小テスト 中間テストの解説を行う.最後に15分間の小テスト.
設計1 設計の流れについて理解しよう.積分器を用いた定常(位置)偏差の改善について理解しよう.
10
設計2 位相進み補償,位相遅れ補償など,ボード線図を用いた設計法を学ぶ.
11
設計3 位相遅れ補償と設計の例題.PID制御について学ぶ.
12
演習 設計の演習
13
現代制御の紹介1 状態空間表現とシステムの性質の概要
14
現代制御の紹介2 レギュレータの概要 
15
期末試験 定期試験期間内(50分)
 レポート二回くらい提出.


◆2010年春学期 「機能ロボティクス実験II」 3年生
内容
ポイント
ガイダンス 実験テキストの配布,諸注意,およびグループ分け.実験は全て出席し,レポートを提出することが単位取得の必要条件である.
2〜
テーマ4「DCモータの制御実験」
(2週に分けて実施)
第一週:DCモータを対象とし,ステップ応答によるシステムの同定を行う.PI制御のゲインを変えて応答を比較する.安定限界となるゲインを実験的に求める.
第二週:コントローラ設計(PIゲインの決定)を行い,古典制御およびモータ制御について理解する.
※準備として理論解などを求めてから実験を行う.特に自信のない人は,テキストを読んで予習をしてくること.
レポート 2週の実験後,レポートを一週間以内に提出 実験で得られた結果をまとめ,参考文献等を調べて考察し,自分の考えをまとめること.この際,全体の構成(話の流れ)を意識してまとめること.提出物であるので,相手に分かりやすい表現を心がける.
当然,途中書きのレポートは受け取らない(=再提出)


◆ 2010年春学期 「マイクロメカトロニクス・制御特論」 大学院 関連ページ
内容
ポイント
授業の内容について テキストは特になし.レポートを何度か出してもらう.
制御の目的と設計手順の概要 一般的な制御の目的と系設計の手順の概要について説明する.倒立振子の実験ビデオを紹介.Matlab,Mathematicaシミュレーション紹介
モデリング 回転運動なども取り扱いやすいラグランジュの運動方程式を学ぶ.最小作用の原理から,Lagrangeの方程式を導こう.
システムの表現と解析1 伝達関数と状態方程式
システムの表現と解析2 安定性と時間応答
制御系設計1 古典制御と周波数応答
制御系設計2 状態フィードバック(極配置法)最適レギュレータ
制御系設計3 オブザーバ,サーボ系など
ロボットアームの制御 非線形制御の簡単な例とロボットアームの制御方針
9-14
コントローラ設計(各自演習) 2リンクのロボットアームの位置制御を行うコントローラの設計.

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