2012年春学期  
 

科目名
学年
受講人数
評価
備考
ロボティクス概論
98
出席点+試験 6人の教員でオムニバス形式
機械システムのモデリング
(ロボットのための微分方程式)
2
114(+8)
中間テスト+期末テスト,レポート点  
制御工学I(制御の基礎など)
3
95(+21)
中間テスト+期末テスト,演習・レポート 再履修が多かった(副専攻は減)
制御工学I(制御の基礎など)
3
79(+4)
中間テスト+期末テスト,演習・レポート   
機械工学実験II
エンジニアリングプラクティスII
3
86(+2)
出席点+レポート  
卒論I
4
10
輪講,平常点,中間報告 卒研
プロジェクト研究VII
4
2
レポート 工学部生向け
制御特論
8
レポート  
・モデリングは説明の順番を変え,前半は質点の運動中心にしたら中間がひどかった.高校で覚えた公式に固執し,基本的な運動方程式がたてられない.期末はバネダンパ系あたりで点をかせいだ感じ.理解できる学生には簡単なようだが,できない学生は変わらず,再試でも救えず.
・制御工学Iは,中間の平均がさらに上がって嬉しかった.が,期末は悪かった.ラウスの安定判別で点を稼ぐって・・・逆だ.基本的なところができていない学生が多かった.さらに基本にもとづいた応用(論理展開)について例題を増やすべきか...いや,考えさせる訓練(授業方法)が必要か.試験後に話をしたうちの数名は間違えたものの説明を聞いて理解できている様子だったので,望みはある.
・実験は,レポートの遅刻は減ったが,内容はひどいな.実験途中の反応はいいのだが.文章にまとめる訓練ができていないということか?
・制御特論は昨年よりもひどいレポートが多く,提出放棄もいた.院生として,少なくとも体裁を整える意地を見せて欲しい.数年前は同じ課題を出して,ちゃんと内容で競っていたのに.来年は内容を考え直さないと駄目かな.



◆2012年春学期 「ロボティクス概論」副専攻科目 (山川担当分のみ)

内容
ポイント
全体説明 ロボティクスコースについての説明.ロボティクスとは?各科目についての概要,履修条件など.
4・5
ロボットと制御 ロボットを腕や足を動かすためには,制御器が必要である.うまい制御則を用いれば,望みの運動が得られるが,下手な制御では収束が遅かったり,入力にむだが生じる.人間の運動と比較しながら,運動制御の基礎であるフィードバック制御について説明する.制御システムの構成要素である「センサ,コントローラ,アクチュエータ」についても理解してほしい.
ビデオを見せながら,実際に制御を行って例を紹介する.モデル作成や制御則設計と,数学や物理などの関係も紹介する.
15
試験  

◆2012年春学期 「機械工学の基礎と倫理」 (山川担当分のみ)

内容
ポイント
制御の不思議 機械やロボットを自動制御するときに,「安定」という概念は重要である.簡単な式を用いて安定性について考察してみよう.人が普段の行動を簡略化したモデルで表わし,現象を解析することで,安定性の条件を考えてみよう.

◆ 2012年春学期 「機械システムのモデリング」日程 関連ページ manabaコース

内容
ポイント
授業の進め方について 評価は中間・期末テスト.レポート点を加える.
モデルとは? モデルとは何か?実験の例などを紹介しながら,物理法則にもとづいた数式モデルの必要性を紹介する.
モデリングの準備  変数,定数や座標系,自由度,微分など,モデリングのための定義.
運動法則その1 ニュートンの運動法則.運動方程式が微分を含む方程式であることを理解しよう.
運動法則その2 運動方程式にもとづいて,エネルギや運動量の保存則をみちびこう.求積法で微分方程式を解く.
運動法則その3 摩擦がある場合の質点の運動=非保存系について考える.変数分離法を用いて微分方程式を解いて解析する.
運動法則その4 非線形の摩擦がある場合の例.変数分離法を用いて微分方程式を解いて解析する例.
質点の回転運動 質点の回転運動を表す運動方程式を理解する.
剛体の回転運動 回転運動で用いるトルク,慣性モーメントについて理解しよう.
中間試験  
10
機械系の要素
 質量・ダンパ・ばね系1
並進運動をはじめ,機械システムやそのモデリングでよく用いられる「ばね,ダンパ(ダッシュポット)」といった要素について理解する.
11
機械系の要素
 質量・ダンパ・ばね系2
ばね・ダンパ系の運動方程式をたてる
12
機械系の要素
 質量・ダンパ・ばね系3
ばね・ダンパ系の運動方程式の解(定数係数の二階の線形微分方程式の解法)を学び,振動系の運動を理解しよう.
13
機械系の要素
 質量・ダンパ・ばね系4
ばね・ダンパ系に外力が加わったときの運動方程式の解(非同次微分布袋式の解法)を学び,振動系の運動を理解しよう.
14
機械系の要素
 慣性モーメント・回転
 摩擦・ねじり剛性
回転運動で用いる慣性モーメント,ねじり剛性,粘性抵抗,歯車について理解しよう.
15
期末試験  
 レポート二回くらい提出.昨年よりもモデリングに重点を置くように説明の順番を少し変更するので,進度は調整.


◆2012年春学期 「制御工学I」授業日程 manabaコース

内容
ポイント
授業の進め方について テキストは北川・堀込・小川「自動制御工学」.
評価は中間・期末テスト.出席点は加算しない.
制御とは? 自動制御の歴史.JISによる定義.講義の内容など.
システムの数式モデル(1) モデル化について.車の振動を簡略化したモデルとしてのばねダンパ系.バネダンパ系の運動方程式で表すと,2階の微分方程式(数式モデル)が得られることを理解する.電気回路も2階の微分方程式で得られる.
システムの数式モデル(2) 微分方程式を解けば,システムの挙動が得られるが,高階の微分方程式を解いて解析するのは大変である.そこで,Laplace変換を導入する.ここでは,Laplace変換の定義,性質(定理)を理解する.基本的な公式は覚える.定理も頭に入れておく.
システムの数式モデル(3) 逆Laplace変換の定義を学び,Laplace変換を用いた微分方程式の解法を学ぶ.簡単な関数については,Laplace変換前後の対応を覚える.簡単な一次微分方程式などで,微分方程式とラプラス変換後の代数方程式との対応を理解して欲しい.
システムの数式モデル(4) 制御工学でのシステム表現である伝達関数,および特性方程式,極などの定義を学ぶ.レポート課題.
システムの数式モデル(5) ブロック線図を学ぶ.
中間試験  
システムの安定性(1) 伝達関数表現されたシステムの安定性について学ぶ.安定性の定義,システムの極との関係を学ぶ.一次系で理解し,イメージを掴むこと.
システムの安定性(2) ラウスの安定判別法.レポート課題.
10
時間応答1 応答の種類の説明.時間応答と周波数応答の違い.一次遅れ系のステップ応答と時定数.
11
時間応答2 二次系のステップ応答(過渡応答)と制御指標について学ぶ.レポート課題.
12
時間応答3 極配置と過渡応答の関係を理解する.システムの過渡応答(収束速度や振動)は,おおよそは極によって推測できることを理解しよう.
13
時間応答4 定常状態について学ぶ.定常偏差,速度偏差などを理解し,システムの型とフィードバック制御について学ぶ.
14
演習とまとめ 制御系設計の演習.総括.
15
期末試験  

◆2012年春学期 「機械工学実験II」 3年生

内容
ポイント
ガイダンス 実験テキストの配布,諸注意,およびグループ分け.
実験は全て出席し,レポートを提出すること.
2〜
テーマ4「DCモータの制御実験」
(2週に分けて実施)
第一週:DCモータを対象とし,ステップ応答によるシステムの同定を行う.PI制御のゲインを変えて応答を比較する.安定限界となるゲインを実験的に求める.
第二週:コントローラ設計(PIゲインの決定)を行い,古典制御およびモータ制御について理解する.
※準備として理論解などを求めてから実験を行う.特に自信のない人は,テキストを読んで予習をしてくること.
レポート 2週の実験後,レポートを一週間以内に提出 実験で得られた結果をまとめ,参考文献等を調べて考察し,自分の考えをまとめること.この際,全体の構成(話の流れ)を意識してまとめること.提出物であるので,相手に分かりやすい表現を心がける.
当然,途中書きのレポートは受け取らない(=再提出)


◆ 2012年春学期 「マイクロメカトロニクス・制御特論」 大学院 関連ページ

内容
ポイント
授業の内容について テキストは特になし.レポートを何度か出してもらう.
制御の目的と設計手順の概要 現代制御と古典制御の違いを説明する.
Matlab,Mathematicaシミュレーション紹介
状態空間表現 現代制御理論でのシステム表現を学ぶ
状態方程式の解 状態方程式の解と,システムの応答を理解する
安定性 状態方程式にもとづいた安定性の定義
出力フィードバック制御 状態を用いたフィードバック制御則と極配置について学ぶ
可制御性 制御できるシステムかどうかを表わす指標である可制御性について学ぶ
可観測性 出力と入力から内部状態が推定できるかどうかを表わす指標である可観測性について学ぶ
状態フィードバック 状態フィードバックについて学ぶ.評価関数にもとづいた最適制御(最適レギュレータ)について学ぶ
オブザーバ 同一次元オブザーバについて学ぶ
10
簡単な非線システムの制御  
11-14
コントローラ設計(各自演習) 2リンクのロボットアームの位置制御を行うコントローラの設計

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