2014年4月18日〜5月2日 まさかの緊急入院&手術

 タイトルどおり,思いがけない事態に陥りました.以下に何だかんだと書いていますが,結論は自己管理不足だと反省してます.

◆これぞ,激痛

 昨年発症した椎間板ヘルニアも良くなってきたし,「年度初めの講義だ.がんばろう」と90分×3コマの講義をおこなった4月11日(金).深夜までPCに向かって仕事をして帰宅するときに坐骨神経痛がぶり返している気がした.
 土日を挟んで月曜の朝,車の運転をはじめて10分ほどで運転できないほどの痛みが襲ってきた!!途中のコンビニで車を止めて痛み止め薬を飲むが効かない.運転席に座ると30秒くらいで激痛.休む決意をしてUターンし,痛みをこらえて何とか帰宅.
 翌日は電車で通勤した.電車なら大丈夫と思ったのは大間違いだった.午後の輪講の後,実験室から居室に戻る途中,痛みで一歩も動けなくなった.痛み止めを飲んでも消えない痛みをこらえて自宅までタクシーで帰宅.
 夜中は痛みでまともに寝ることもできず,朝を待ってタクシーで外来通院.「急に痛みがひどくなった」と医者に訴えたが,いつもの薬座薬を処方されて終わり.それから2晩,痛みをこらえたが全く良くなる気配なし.3m先の机の上の痛み止め薬を取りたくても激痛でたどり着けない.少し動かすだけで左足の付け根から足先まで全体に電撃が走る感じね.

◆まさに想定外

 これはさすがに限界だと地元の家族を呼び,4月18日(金)に再びタクシーで病院に行く.タクシーの中で唸っていたら,タクシーの運転手さんに「我慢しすぎ.救急車を呼んだほうがいい.」と言われた.このお言葉で,自分をよくがんばったと褒めてやりたい一方,我慢しすぎたと後悔.
 病院に到着しても玄関前で一歩も動けず,車椅子を持ってきてもらう.「車椅子に乗るのが恥ずかしい」なんて言ってる余裕は全くなかった.車椅子で診察室に行ったら,2日前に会った医者が,
 「動けなくなっちゃんたんだ.
入院だね.」と言った.
 
入院〜?痛みがひどくなったらブロック注射って手段があると言っていたよね?そのプロセスを飛ばしていきなり入院?
 呆然としつつも,入院したら点滴で痛みが劇的に減るかもと期待して,「4日間」の予定で入院した.ちなみに,背中に注射も打ってくれけれど,残念ながら効果はほとんどなかった.

◆まさかの展開

 翌日,別のお医者さん登場(主治医が変わったらしい).いわく,「MRI検査の結果,椎間板ヘルニアがひどくなっています.尿も出ていないので,放っておくと排泄障害が残るかもしれないから,手術です.」と.
 
手術〜!?週明けに退院予定じゃなかったのか?だいたい,排泄って,激痛で一歩も歩けずトイレに行けない状態なのにどうしろと?
 ...答え:看護婦さんに車椅子でトイレまで連れて行ってもらう.
 ようやくそれに気づいた結果,排泄障害の疑いははれましたが,激痛は治らない.
痛み止めの点滴をすると数時間は痛みが和らぐけれど,夜中は痛みがひどくて眠れない.で,痛いと言ったら座薬を出してくれたけれど,入院前に効かなかった薬だった.「我慢しないで言ってね」という話だったので,さらに痛いと言ってみると筋肉に注射する痛み止めを打ってくれた.これは2時間くらいは眠れるものの,薬が切れたときに痛み倍増(←主観的に).

 日曜日を挟んで4月21日(月),主治医から改めて「手術をしてもしなくてもいいです.しなくても治るだろうとは思いますが,2〜3週間痛みがひくまで入院して寝ていることになります.手術をすれば2日後くらいには歩けます」との説明.この時点までに,家で4夜,入院してから3夜,痛みで眠れない夜を過ごし,痛み止めの錠剤を飲んでも点滴をしても激痛は軽減されないことを実感していた.故に「お願いします!」と手術を決意.全身麻酔は怖いけれど,2週間(もしくはエンドレス?)もこの痛みを耐える根性はない.何しろ,体を起こすのも痛くてご飯もろくに食べられないし,トイレの便座に座ることすら痛い.それに「寝たきり生活」といっても寝転んでいるだけであって,痛みで眠れないし.
 手術すると決めてもその日にできるわけではなく,ここからさらに4夜我慢することになりました...手術が待ち遠しいってこともあるんだなぁ.手術当日ですら,手術への恐怖より,痛くて痛くて開始時刻が待ち遠しかった.

◆そして,別世界

 4月25日(金),人生初の全身麻酔&手術.麻酔がかかる瞬間を覚えておこうと思って麻酔時間がカウントされているのをみていたけど,2分半くらいで意識がなくなった.なくならなきゃ困るんだけど.で,意識が戻ったら病室にいて吐き気がすごいわけです.2回胃液を吐きました.きつかった.

 主治医=執刀医が様子を見に来てくれて「痛みはどうですか?うまくいきましたからね」と言っていた...と思います.
 麻酔医が様子を見に来てくれて「吐き気があまりひどかったら,吐き気止めもだせますよ」と言っていた...と思います.
 翌日は朝からご飯が出て,寝ぼけながらもたぶん食べたと思いますが,献立は全く思い出せません.

 何しろ,すごい眠気で手術から36時間ひたすら寝ていました.今まで約2週間眠れなかった分を取り返すかのような熟睡でした.寝すぎて,ウサギの国でベビーシッターをするファンタジーな夢を見ました.

 週明け4月28日(月)には背中に刺さっていた血抜きの管を抜いてもらい,晴れて自由の身となりました.起き上がってみると,歩けるじゃん!!痛くないじゃん!!そもそも眠れているし.あぁ,別世界.

◆14泊15日3食付,手術オプション込みの代金

 手術後1週間で退院許可をもらいました.抜糸は一週間後の外来でいいよと.5月2日(金)に退院しました.
 あぁ,退院だ.うれしい.半月ぶりに外に出られる♪と思っていたら,外に出る前に請求書が届きました...立派な金額が書いてありました.大学の卒業旅行でエジプト・ギリシャ・トルコ・イタリアをめぐった海外旅行代金より高かった.
 仕方ありません.自分の健康管理が甘かったせいです.入院中,uncontrollableとか,out of controlとかって言葉が頭の中をめぐっていました.医者から言われた
想定外の言葉(入院や手術)と急展開に驚き,そのとき初めて我が身のことを全く理解していなかったことに気づきました.日頃から我が身の状態に気を配っていないと,こんな感じで無自覚のうちに重病人になってしまうのかもと思った.今後は気をつけねばっ.

 手術後に動いてみたら,見事に左右の足の感覚や筋力,関節の可動範囲が違っていました.退院後もリハビリに通っています.
 真面目に柔軟体操も始めました.

 

 ※余談ですが,私と同じ日に救急車で来て入院した椎間板ヘルニアの同年代の人がいたそうです.その人は4日間で退院したみたいです...何か,納得いかないような.