2022年8月3日 オンラインについてのメモ書き3
 
新型コロナウィルス感染拡大は第7波で継続中です.昨年もほぼ同様のことを書いていましたが,7月後半から急激に全国で新規感染者が増えています.
感染状況の変動にあわせて方針が変わるので,毎学期,対応を考えている気がします.昨年秋と今年の春学期講義についての覚書です.
 

◆ 昨年秋「隔日登校」

昨年秋学期は,昨年の春学期同様,学生は「隔日登校」で対面・オンライン混ざっての実施予定でした.
が,昨年も書いていたように,7月後半から感染者が増えたこともあり,秋学期開始直前に,「10月末までは非対面」という知らせがきました.けれど,これは全学的な「原則」で,詳細は学部で決めて良いと...川越キャンパスは実験実習もあるので「隔週登校が基本だけどオンライン可」というグレーな感じです.つまるところ,「講義形態は教員にお任せ」だけれど,「非対面希望がいれば対応してください」です.
学生は自由に「オンラインを選べる」状態です.非対面で行う科目も出てくるから,多くの学生は来なくなると思います.とはいえ,対面を望む学生も少数とはいえ,いるわけです.そこで,3年生の制御工学IIは「隔週でやるけど,対面受講者が履修登録者の1割を切ったら全面オンラインに切り替える」と宣言して対面講義を始めました.一方,1年生の工業力学は,昨年対面試験を選んだ学生が4名だけだったことから対面は最初から1割を切るだろうと,最初からオンラインで統一しました

その結果,3年生の制御工学IIは,1〜3回目は15人登校していて,履修登録者119名の1割を少し上回っていました.
登校してくる学生たちは対面の方が良いと言ってくれていましたが,4回目に1割を切る10名になったので,10月末までの残り2回はオンラインに切り替えました.
11月からは隔週登校に戻りましたので,中間試験を2週にわたって登校時に実施.期末は定期試験期間中に全員同時に対面で実施しました.
が,それでも試験日に濃厚接触者とか,家族の事情で登校したくないという学生に対しては,オンライン対応する必要があります.対面は持ち込み不可なので,何でも見られるオンライン受験は「時間を短縮する」ことでバランスを取っています.オンライン受験は1割くらいでした.
全体の成績は例年並みでした.

一方,工業力学はオンライン対応が1割弱いる状態で,中間,期末試験を対面で実施.受験者の成績は例年並みでしたが,試験を受けなかった(放棄した)受講生が例年の3倍くらいで18%もいました.今までにない状況で驚きです.

◆ 今年春「完全対面復活」
 
完全対面とはいえ,やはり仮定の事情などでオンライン対応希望者が3名ほどいました.また,濃厚接触認定などで登校禁止になった学生が出た場合は,大学から「学生の不利にならないように対応してください」と言われました.
今年もこの対応か.ただ,基本は対面とのことなので,オンラインのための手間を省くために,制御工学Iでは昨年と同じ動画を配信することにしました.学期を通してオンラインの学生いたので,公平性を保つため,対面で受講してる人も復習のために動画を見られるようにしました.
一方で出席は対面で取っていたので,基本的に出席率は良かったです.
中間試験は対面で実施.日常の光景です.
中間試験の結果がとても良かった.過去最高です.\(^o^)/
学生曰く「久しぶりの対面試験で緊張した」とか.
期末試験は定期試験期間中にやろうと思っていたのですが,7月頭の段階で感染者が増え始め,これは試験期間では無理だなと思いました.
そこで,1週間前倒しにしましたが,試験日の数日前から当日朝まで「登校禁止になった」「発熱,のどの痛み」という連絡が増えて,約15%がオンライン受験になりました.
症状がひどく,オンライン受験もできなかった学生は1名で,後日再試をしました.

◆ 考察
 
制御工学Iに関して言えば,昨年に比べて今年春の試験結果は良かった.やはり,対面で試験をする方が緊張感があって学生も勉強するのかなと思った.
1人で計画を立てて,計画に沿って,ものごとを進められる人はそれほど多くないと思う.講義という形で計画が与えられ,試験というプレッシャーがあるから計画的に学修できることが,学校に通って学ぶ利点の一つなのだろうな.