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質点(質量m)の座標を
のとき(, は定数)角運動量Lを計算しよう.
線運動量pは, まず, は定数であることを宣言して、
で求めることができる.
従って、L は
この結果は
より、角運動量L の方向はz軸の方向でその大きさは
であることがわかる.この値は時間によらない.言い換えると”運動の定数”である〔保存量)といえる.角運動量は保存されている.
ここで、
は、慣性モーメントと呼ぶ.角運動量L は、従って、
と書ける.ここで、はベクトルで大きさはで方向はz軸の方向である.
角運動量L は
で定義されているが
であるから
が成り立つ.すなわち、トルクは
である.
力が常に原点方向を向いている力を中心力という.万有引力はその例である.電磁気学のクーロン力も中心力である.質点の位置xが中心力Fに平行な場合、トルクtau は
であるが、これは明らかにゼロである.中心力が働いている系の角運動量Lは保存量である.
さて、質点の位置xが
である時、中心力はもちろん
とかける.
トルク(回転のモーメントとも言う)を計算すると
すなわち、角運動量は保存される.
実際、角運動量Lを計算すると
となるが、これは時間によらない.これは万有引力の場合、ケプラーの第二法則(面積速度一定)の法則として知られている.
角運動量Lを時間t で微分すると(トルクをもとめる)
となるが、上より
であるから
となり、即ち、
が証明され、議論に矛盾のないことがわかる.