プロジェクト研究III〜V 最終発表会 2007


2007年7月13日,20日に,三年生のプロジェクト研究発表会を行いました.

二年生春学期のプロジェクトIIIから,三期にわたって続けてきたプロジェクト研究の最終発表会です.

一期生は,前例のない授業で,まさに0からのスタート.「子供の安全を守る」という大きなテーマの下,企画から実行まで,大変だったろうと思います.
Webページでは,学生達のがんばり,発表の感動は伝え切れるものではありませんが,その一端でも伝われば幸いです.


◆ 発表の様子 ◆

学生達も大変だった一方,初めての実践型授業を運営するという点では,教員もまさに「プロジェクト」を行った感があります.途中,どうなることかとハラハラしたこともあります.そんな1年半を経て,最終発表を行う学生たちの力強さと笑顔は,とてもうれしく,感慨深いものでした.


◆ グループ一覧(発表順) ◆

ロッポンギはどこですか

子供がいつも身につけているランドセルに注目しました.交通事故を防ぐために,LEDで光るランドセルです.暗くなると自動でLEDが点灯し,ランドセルに絵文字が浮かび上がります.また,横においておくときには,傾斜センサによって電気が消えます.ライトがついて,このランドセル,かっこいいです.

C.S.K.

チャイルドシートに着目しました.チャイルドシートを取り付けるのは大変で,難しいものです.車に取り付ける時の音声ガイド,子供をチャイルドシートに座らせたときのベルトの締め付け具合を知らせるセンサを作りました.センサはシンプルな原理ではありますが,細かな工夫がはいっています.

有言実行

子供の安全を見守るために,画像撮影し,パソコンに映像を転送できる二足歩行ロボットを製作しました.重くなった頭部を支えるために歩行の調整が大変.左右に大きく重心移動して歩く様子は,見ている人間の方がドキドキして,見守ってしまう.でも,倒れないんだな.子供の気を引くこと,間違いなし.

REGO'Z

子供の豊かな心の成長を促し,精神的な安全を守る,というコンセプト.モータや動力変換機構を組み込んだ基本ブロックによる組み立て式の玩具です.販売を目指す(笑)そうで,オリジナルの箱入りです.このセットを用いて,彼らが作った参考作品を見ると,とても楽しそうで,思わず,買ってしまいそうだ.

帰っていいよ

連れ去り,誘拐防止のためにICタグを利用したシステムを提案しました.GPSセンサでは,地図上にポイントを表示します.今回の製作に用いたICタグは,近距離限定のものでしたが,ICタグの種類を変えることで,自販機にICリーダをとりつけることを提案しています.

Genius

ロボット型の玩具の安全性を調べ,改良を行いました.小学校でのアンケート調査をもとに,カドがなく,挟み込みを防止する外装を設計して二足歩行ロボットに取り付けました.一見,レトロな濃緑色の外装は,モータが発熱すると色が変わり,発熱箇所を知らせます.やけどを防止だ!

s.t.c.

交差点での交通事故防止のためのシステムを開発しました.ICタグのついた靴をはいた子供が交差点に近づくと,ICリーダからの情報で交差点に取り付けたディスプレイに表示がでます.これによって,自動車のドライバーに子供の接近を知らせます.

ZERO

家の中での子供の安全を守るため,階段の転倒防止柵に注目しました.柵の閉め忘れを防止し,荷物で両手がふさがっているときでも使いやすいように,自動開閉する柵を提案しました.複数のビームセンサを高さを変えて取り付けることで,大人,子供の接近を感知し,作動,停止します.

危険意識向上委員会

子供に何が危険なのかを教えるためのソフトウェアを作りました.かわいらしいキャラクタ達が登場するゲームで,公園や家の中での危険を学びます.写真とイラストが組み合わさって,ちょっと懐かしい感じのゲーム画面です.自作音楽も流れます.

IGK

水難事故防止を目的にセンサの開発を行いました.光センサを用いて,水にぬれていることを感知し,脈,血中酸素飽和度センサを組み合わせて身体の状態を測定します.これらの情報を組み合わせることで,おぼれているかどうかを判断するセンサシステムです.

I.C.P.P.

子供にも成人病予備軍が増えています.そこで,肥満について理解し,防止するためのソフトウェアを作りました.ゲーム形式で食事,運動,睡眠時間を選択していくと,肥満度が変わって,ゲーム内のキャラクタの外見が変化します.豊富なメニューから食事を選んで,カロリー計算だ!大人用も作ってほしいな.

boucle

防犯ブザーを用いた犯罪防止・監視システムを提案しました.防犯ブザーの音を感知してカメラを作動させる回路を製作しました.このカメラシステムを電柱などに取り付けることで,子供がブザーを鳴らした場合に状況を撮影記録,通報するシステムです.

SLAF

交通安全を教えるためのソフトウェアの製作を行いました.CAVEという3次元没入型ディスプレイを用いて,臨場感あふれる映像によって,飛び出しの恐怖を教えます.選択画面などの製作は,間に合いませんでしたが,実写映像に勝るものなし.車が迫ってくる様子の3次元映像は怖いです.


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