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Copyright 1999 Noboru Wada
記号を講義と同様にするために変数がシンボルであることを設定しておく.
熱浴 A0をAr と A1から成るとする.Ar はミクロな状態 r にあるとする.そのエネルギーを Erとする.SIGMA[E]をEというエネルギー状態をとるすべての可能な状態の組み合わせの数であるとすると、Erというエネルギーをとりうる確率 Pr は次のように書ける.
C1 は定数である.もちろん
である.
Er << E0 と仮定すれば、
即ち、
と定義すると (kB T の逆数)
と書けることがわかる.
であることに注意.
さて、エネルギー等分配則によれば、一自由度にたいし平均で
のエネルギーが分配される.例えば、理想気体では運動エネルギーのみを原子(分子)は持つから、平均のエネルギーenergyは
であるから、一原子あたりの平均のエネルギーは
となる.実際、ボルツマン因子を用いて平均値を計算してみる.
即ち、
であるから、これより
となり、自由度3で
という平均値を得る.
次に固体の場合を考えると、一原子の持つエネルギーenergySolidは
とかける.従って、平均のエネルギーenergy は
い計算をすればよいが、時間がかかる.ここは、一般に
であるから、
または、
これはエネルギーの等分配則を証明したことになる.したがって、固体の場合の一原子あたりのエネルギーの平均値は
となる.