中野 剛治
なかの こうじ
Koji NAKANO 

東洋大学 経営学部 専任講師

Last updated:Nov 28, 2018







Seminar2018

東洋大学経営学部中野ゼミナール (←このページはゼミ生によって管理運営されています)

2019年度春学期「基礎演習T」中野ゼミ2次募集要項

ゼミナールのテーマ・目的 / ゼミで取り上げた文献 / 合宿 / 工場見学
2年生対象 基礎演習T・U / 3年生対象 演習T・U / 4年生対象 演習V・W


ゼミナールのテーマ

「新規事業を創造する組織と戦略」

ゼミの目的:指導教員からのメッセージ

本演習は「新規事業を創造する組織とその戦略」をテーマに、
経営学の概念および分析手法を身につけながら、
社会で必要とされるビジネスパーソンとして歩んでいくことのできる人材の育成を目的としています。

社会で求められている「まとも」なビジネスパーソンとはどのようなものか、
それは、1)自分を律し、2)自分の目の前にある問題を抽出しながら、3)自分自身の頭で考えてその答えを導き出せる人材です。

まず自分を律していく上で当演習が特に大切にしていくものは、ゼミという「組織」です。
高校までの勉強であれば、皆さんは自分の力のみで学ぶことも可能だったかもしれません。
しかし、社会人の仕事は一人ですべてができるものではありません。
どんなに優秀なサラリーマンであろうが、起業家であろうが、会計士・税理士といったプロフェッショナルであろうが、それは変わりません。
皆さんは今後、集められたメンバーで協力し、チーム一丸となって一つの目標に向かって取り組むことで、
一人だけでは到底達成することが不可能なパフォーマンスをあげることが求められるのです。

このように組織として最大のパフォーマンスを上げていくためには、
まず組織の成員一人ひとりが自分を律していかなければなりません。
真剣に活動するときは真剣に、楽しくするときは楽しくとけじめをつけて行動しなければ、
個人のパフォーマンスが下がるだけでなく、組織全体のパフォーマンスすら下げてしまうことになりかねないでしょう。
しかし、成員がお互いに密なコミュニケーションを取り、自分を律しながら個人としての実力を高めていくことによって、
一人ひとりがより高いパフォーマンスを上げられますし、
かつそれによってメンバーの実力の総和以上に組織全体として大きな力を発揮することが可能になるのです。

皆さんにはこの「組織の力」を、ぜひこれからの3年間、当ゼミで経験していただきたい。
なぜ皆さんは組織に属すのか、所属しているメンバーとどれだけ密な関係を築けるのか、
所属している組織にどう個人として「貢献」していくのか、といったことを常に意識しながら、
このゼミにおいて学んでいただきたいと考えています。

次に、「自分の目の前にある問題を抽出する」とはどういうことでしょうか。
あまりに情報量が過多になっている現代社会において、
情報の内容それ自体について何ら検討することもなく、それらを所与のものとして受け止める傾向が見受けられます。
テレビやネットで見たこと、TwitterやLINEに書かれたクチコミ、書籍に書いていること、授業で聞いたことetc、
これらをすべて検討することもなくそのまま受け止めてしまっている、
あるいは理解していなくても読み流し、聞き流す学生がいかに多いか!

けれども、皆さんが思っている以上に、
これまで当たり前だと考えられていたものが実は事実と異なっている、という事象は沢山あります。
では、その「当たり前のこと」を当たり前のものとして見過ごさないためにはどうしたらいいのでしょうか。
そのために、皆さんは日々学ばなければなりません。
これが「当たり前のこと」だと判断出来るだけの材料を皆さんが持っていなければ、
結局誤った判断を下すことになるのです。
そのような価値判断が出来るようになるため、皆さんは日々学んでいるのです。

当ゼミではそのために毎学期読むテキストを選定し、 皆さんが疑問を考える契機を提供します。
また、ゼミでのスピーチに用いる週刊経済誌に掲載されている最新の事象から、
これまでの価値観で当たり前とされていたことがどう変化しているのか、まずは学ぶことになることでしょう。
もちろん、これはゼミだけでなく、講義、バイト、サークル、友人関係、メディアなど、皆さんが日々の生活の中で学んでいくことが必要です。

そしてこのようにして抱いた問題は、そのままにしておくことなく解決していかなければなりません。
しかもそれは、高等教育機関たる大学で学ぶ皆さんなのですから、
感情や感覚だけでは無く、あくまで理知的に、論理的に解決していく必要があるでしょう。
そのために、ゼミではまず過去の先人がどのように様々な問題を考察してきたのか、
これらの知見を、輪読によるテキストや、チーム研究・卒業研究の際に検索する先行研究等で学んでいくことになります。
その上で、彼らでも解決出来なかった問いにご自身ならばどう解を出すのかを考えていかなければなりません。

しかし、そこで導き出された論理的な解と現実とは、しばしば異なることがあります。
ではなぜ論理的に考えられることと実際の現場とが違うのか、
そのギャップの理由を考えることもまた、一歩引いた目で社会を見つめることのできる大学に所属している皆さんだからこそ可能なアプローチです。
そのために、理論的な見地からだけでなく実際にフィールドワークや工場見学といった作業を通じて、
ビジネスの現場で問題となっていることへの解を考えていくことが必要なのです。

「他の人に自分の考えを伝えたい」と感じた時、どのようにすれば、自分の考えをより多くの人に理解してもらうことが出来るでしょうか。

それには、
1) 自分の抱く「疑問」を抽出して言語化
2) 上記の疑問に対する答えの提示と、単なる思いつきだけではない論理的な理由説明
3) 自分の考えを相手に分かるように伝えるコミュニケーションの意欲/能力
の3点が必要だと、私は考えます。

このように、自分の目の前にある問題を抽出し、自分自身の頭で考えてその答えを導き出せるようになることこそが、
社会における議論の前提であり、皆さんが学生生活を終えるまでに身につけていただきたいものであり、
さらには学術研究の作法でもあるのです。

当ゼミは、「高等教育機関」に所属する大学生として、自らが「学ぶ」ことを望む学生を対象に、
上記のプロセスを3年間で徹底的に反復継続しながら、
最終的に上記の内容を自ら身につけられるように指導を行っていきます。
学ぶことに真摯な学生に対しては、全力で指導していきます。


ゼミで取り上げた文献

2018年秋学期は、田所雅之 (2017) 『起業の科学』日経BP社.を輪読しています。
2018
年春学期は、久米郁男 (2013) 『原因を推論する』 有斐閣.を輪読しました。


合宿

夏合宿は2018年9月11日(火)〜13日(木)の2泊3日、「潮来ホテル」にて行いました。
卒業論文の中間発表、インナー大会リハーサル、グループディスカッション等を実施しました。


工場見学

夏合宿中の2018年9月11日(火)、ヤマトホールディングス羽田クロノゲートへ工場見学に行きました。
羽田クロノゲートの関係者の皆様、どうもありがとうございました。


基礎演習T・U

2年生対象

春学期の基礎演習Iでは、経営学が蓄積してきた基本的な知見を、文献の輪読によって学んでいきます。
そして、チームで一つのテーマについて研究を開始していくことで、研究の作法を身につけていきます。
自分で調べ何らかの問題意識を持つことで、問題を発見する能力の習得を期待します。

秋学期の基礎演習IIでは経営学が蓄積してきた知見を、主に文献の輪読によって学んでいきます。
また春学期に引き続いてチームで研究テーマの選定や既存文献のサーベイを行い、
経営学会などで何らかの発表が出来るような状態になることを目指します。
企業インタビュー等に出向くことによって、分析手法やインタビュー・フィールドワークの方法論の習得を目指していきます。

2年生はご自身の能力を高めながら、
ゼミという組織としての活動に積極的に取り組んでいただくことが期待されます。


演習T・U

3年生対象

春学期の演習Iでは、経営学が蓄積してきた知見を深く学びつつ、
チーム研究の集大成としてさらに深く調査を行い、事業計画を立案していただきます。
この作業の中で、文章力やプレゼンテーション能力の向上を図ります。

秋学期の演習IIでは、経営学が蓄積してきた知見を文献の輪読によって学んでいきます。
またチーム研究の経験を活かして、卒業論文の研究テーマ選定および先行研究の調査を進めていきます。

3年生はゼミの活動の主力メンバーとして3学年をまとめ、
組織としての様々な活動の中心となっていくことが期待されます。


演習V・W

4年生対象

春学期の演習Vでは、経営学が蓄積してきた知見を学びつつ、
ご自身の卒業論文提出に向けて、実際にインタビューやフィールドワーク、アンケート調査といった作業を進めていきます。

秋学期の演習Wでは、引き続き経営学が蓄積してきた知見を文献の輪読によって学びつつ、
卒業論文の提出に向けて、春学期〜夏休みに行ったインタビューやフィールドワーク、アンケート調査の結果を分析し、
卒業論文の執筆を行っていきます。

4年生は3年間の経験を活かし、下級生のメンターとして後輩達を指導し、
かつ社会で求められるビジネスパーソンとなるべく自分を高めていくことが求められます。


2017年度以前


HOME / Top


Copyright (C) 2007-18 Koji NAKANO. All rights reserved.