大学院:旭ゼミで学ぶために


 この文書は、大学の公式文書ではありません。2004年9月現在の個人的な理解にもとづく文書です。大学の制度を私が間違って理解している可能性もありまし、制度が変化する可能性もありますので、最新の情報を、必ず自分で確認してください。

0。一般的な考え方

 ふつうの大学院は、知識を知るところではなくて、教員と一緒に、新しい知識を生み出すところです。(専門職大学院では、知るだけでも、文句はいわれません。)
したがって、
大学院で学ぶためには、少しですけどハードルがあります。
1)何をやりたいのか(研究テーマ)、
2)その分野の研究を遂行するための基本知識と基本能力があること、
を表現してください。
それがなければ、大学院ではなく、学部に行ってください。

1。一般入試(経営学専攻の場合)

1)目的(研究テーマ)に関しては、
うまく絞り込んであるほうが望ましいことは確かです。
それは実際そうなんですが、多くの場合、入学後の教員の指導があるので、
教員によって幅が違いますが、だいたい絞り込んであればいい、というのが実情です。

2)知識と能力に関しては、
まずは、経営学、商学、会計学の基本的な知識を持っているかどうか、論文を書く能力があるかどうかを、必ず知りたいわけです。

3)さらに、面接で、
あなたが指導を受けたい教員の専門分野(細分化した分野)に関して、その領域の基本知識や基本技能をもっているかどうかが問われます。

 というわけで、
経営学専攻の一般入試(ふつうの入学試験)は、そのような体系になっています。
研究計画書、筆記試験、面接がそれらに対応しています。
上記3点は、どんな教員でも知りたいことだと思います。たとえ受験しないで、研究生で学習したい学生でも、教員に連絡をとるときは、その点を記述するのが望ましいと、私は思います。

2。旭ゼミで欲しい大学院生

 私の専門は数理的一般システム理論なので、この方面の大学院生を育てたいです。しかし,私のホームページに書いてあるのは、「学部」のゼミ学生向けの内容なので、大学院を目指す人には、当てはまりません。間違えないでください。
 数理的一般システムを研究するには、研究対象を記号モデルで表現し、運用する能力が必要です。したがって、高校数学と英語とコンピュータリテラシーが、大学院以前の基本的な能力だと思っています。できれば高校物理(ニュートン力学など)を理解していることが望ましいです(必須ではない).
だから、どんなときでも必ずそれを質問します。
参考:実教出版 高校数学教科書 数学I, 数学II, 数学A, 数学B
 高校数学をあまり学習していない場合、数学については、すでに大学学部レベルでベイズ意思決定論やゲーム理論や統計や経営数学やOR(Operations Research)や数理経済学や離散数学などのうち、どれかの基礎的能力があればいいです。そうしたものが好きかどうかが、あなたの判断(願書を出すかどうか)の分かれ目です。

 とはいえ、このゼミで本当に必要なのは、代数学あるいは代数的考え方です。しかし、どうも最近の大学では、数学科以外で代数学を教えているところは無いような気がします。ですから、上記のように基礎的な能力があるかどうかを聞きたいわけです。情報システムを理解するにしても、代数的に考えていきます。しかし、実はそんなに難しくはありません。基礎力さえあれば、1ヶ月ほど簡単な代数学を勉強したあと、いきなり論文が読めるはずです。

3.指導教授と専攻

 受験する時は,どの教員を「主」指導教授として指名するかは重要です.もちろん面接や入学後に調整はありますが,自分の研究したいことと無関係の分野の教授を指名しても意味がないからです.したがって教員がどのような研究をしているかを把握してから指名してください.また主指導教授を決めることは,ゼミナールを決めることと同じです.むかしゼミナール(ゼミ)といっていたものは、現在では「演習」という名称の科目として教室が指定され単位がでます。教員が直接、研究指導、論文指導をおこないます。

 次に,どの「専攻」に入学するかを間違えないでください.希望する指導教授が所属する専攻に必ず入学してください.この経営学研究科には3つの専攻があります.

   経営学専攻(昼)
   マーケティング専攻(昼)
   ビジネス・会計ファイナンス専攻(夜+土曜日)

このうち,旭は経営学専攻に所属しています.経営学専攻は,昼が主体の授業体系をもっています.その他の専攻の授業も「ひとつだけ」もっていますが,隔年講義であり協力しているにすぎません.したがって,

    旭ゼミナールに所属して真剣にシステム理論を学習したい場合は,
    昼が主体の経営学専攻に入学してください.

そうすれば,私が主指導教授になることができます(つまり,院生が所属する専攻の教員だけが主指導教授になれるのです).
 したがって,アルバイトが必要な場合は,「授業をとっていない日」や「夜間」にアルバイトをすることになります.しかし,その他の専攻に入学したとき,たとえばビジネス・会計ファイナンス専攻に入学したときは,昼間働いて夜学習することができますが,私は副指導教授として年に数回アドバイスができるだけです.

4。科目等履修生

 むかし聴講生といっていたものは、現在では「科目等履修生」といっています。科目等履修生は、勉強したい授業だけを選択して聴講するものです。
http://www.toyo.ac.jp/shogai/kamokutou/top.html
ただし、教員が学生を受け入れるのではなく、大学がその学生を受け入れる、という形式になります。

 大学院の科目等履修生になる前に、面接があると思いますが、必ず、その授業を理解するための背景知識があるかどうかを聞くと思います。なければ、学部の授業をとってください。

 最近は、科目等履修生が演習(ゼミ)の授業をとることができません。そのため教員の直接の指導は受けられません。

 あなたが日本国籍を持たない場合、上記ホームページによるとVISAの問題もあるようです。ただし、
「なんらかの制度」を利用する場合には、その制度にもとづきVISAがもらえる可能性はあります。たとえば、国際地域学科の「国際協力事業団(JICA)長期研修コース」のような受け入れ制度は、その学科に対してだけ有効です。
http://rdgs.itakura.toyo.ac.jp/top.htm から「概要」を選択。
これは他の専攻のことだから、私は詳細を知りません。

 この大学では、学科や専攻が違うと制度も異なります。「あなたの国にある、送りだす制度と、大学の中の受け入れる制度が整合していること」が必要です。しかし、今のところ、経営学専攻には、受け入れる制度がありません。今後は、制度が多様化し、受け入れることができるようになるとは思いますが、時間がかかります。

5。研究生

 最近の私立大学は、大学卒業だけで正式に研究生/研修生を受け入れる方向にはありません。上記のような、なんらかの制度による派遣(学部や専攻ごとに異なる)や、次のように、すでに大学院生であることが条件になります。この傾向は全国的なものだ、と私は感じています。

この大学では、
大学院修士課程(=博士前期課程)以上の課程を修了した者だけが研究生になれます。

他に、
すでに大学院に進学している人が他大学の授業を受ける委託聴講生制度(特別科目履修生)があります。
http://www.toyo.ac.jp/daigakuin/risyu/

6。にせ学生(もぐり)

 「単位もいらないし、学位もいらない、ただ勉強したいのだ」という人が、学生の中に紛れ込んでいることがあります。が、大学院の授業は受講生の数が少ないので、すぐにバレます。
かならず教員の許可を事前にもらってください。

7。まとめ

「入試を受けないで気軽に大学院で学べる」などと簡単に考えないで、
正面からぶつかって、大学院入試を受けてください。

実は、そのほうが意外に簡単だと、わたしは思っています。一般入試だけでなく、外国人のための入試や、社会人のための入試やコースなど、多様な入り口があります。