2002年度
講義要項

講義の目的、内容(概要)

 この授業の中心的な話題は、コンピュータやインターネットで何ができるのかということである。**具体的には、ちょっとした小さなプログラミングを行ったり、ホームページを作ったりすることを実践してもらいたい。そして、背後にあるしくみを理解したいのである。**

 しかし、基本的なことばかりなので、すでに技能のある人(ホームページをタグ入力で作成できて、簡単なJavaScriptやPerl-CGIが設置できる人)は、受講する必要はない。お金と時間が無駄なので、他の授業をとること。

 また、たまに教壇のパソコンで実際に操作して「見せる」ことはあるが、操作方法それ自体については詳細に触れないので注意すること。具体的な操作について知りたければ、情報リテラシーの授業や情報処理実習、あるいは各ソフトのマニュアルなどで各人が補うこと。むしろ授業は「マニュアルを読むための準備的知識」や「各種ソフトや機器の設定に必要な背景知識」のような話が多くなるだろう。

 この授業では、概念やシステム構造を重要視する。パソコンの操作方法ではなく、パソコンの大雑把な構造やしくみに興味がある。電子メールの操作方法ではなく、メールが届くまでのしくみや、背後の転送システムに興味があるのである。

 授業では、できるだけ最新の事柄やシステム構造に触れたい。また時間が限られているので、広く浅く断片的な話になりがちであろう。しかしながら、1回ごとの授業のなかでは、できるだけ関連のある知識を体系的に教えたいと思っている。

 パソコン道は、長い道のりである。3つの山があるようだ。

 第1は「キーボード配列」を覚えることである。これは練習ソフトがあるので試してみよう。日本語のローマ字入力、ブラインドタッチが基本である。すると、ネットサーフィンができる。どこにどんな情報があるのか楽しみである。

 第2の山は「パソコンの構造」である。しばらく時が経過したある日、パソコンが動かなくなるときがある(フリーズ、クラッシュ)。OSやアプリケーションのバージョンアップや機能拡張を繰り返しているときに起こりやすい。また、湿度の高い梅雨時などは要注意である。そんなとき、自分のパソコン内部の再構成が必要になってくる。必要にせまられて、パソコンのお勉強をしたりする。これで、パソコンの構造に詳しくなる。

 最後の山は「プログラミング」である。どの道具を使って、どんな風にプログラムするのか。そこまでくるのに2年間はかかるのではないか。この授業では、初心者向けであるが、できるだけ全体を(ちょっとづつ、つまみ食いで)概観したい。

 初回授業には、『講義要項』をもってくること。

講義スケジュール

 前期は、ホームページ作成がテーマである。インターネット接続、電子メール、ネットサーフィン、ホームページ作成、JavaScript(関数の利用)、スタイルシートについて講議する。

 後期は、プログラミングがテーマである。パソコンの起動、ワープロ、表計算ソフト、Excelマクロ(VBA)、プログラミング、JavaScript(フォームの利用)、Perl-CGI、Javaアプレットについて講議する。

指導方法

 上記の項目順に講議する。教科書は必要である。講義資料がネット上にあるので参考にすること(注:このサイトのこと)。

成績評価の方法

 前期と後期に試験をおこなう。平均点が60点以上なら合格である。ときどき宿題をだし、ときどき出席をとる。

テキスト

 石原秀男、魚多勝臣ほか『コンピュータ概論…情報システム入門』共立出版(約3千円)

参考書

 猪原進、斉藤雄志ほか『インターネット時代の情報管理概論』共立出版(約3千円)