固定電話の加入者線について
1.加入者線(Subscriber Line)
携帯電話は無線を使っていますが、NTTの固定電話(いわゆる家庭の電話)は、普通は2本の銅線からなるケーブル(メタリックケーブル)を使っています。ケーブルは、家庭のモジュラージャックから電話局へ伸びています。これを加入者線と呼ぶことにしましょう。もちろん、その先へも伸びていますが、ここでは最初に到達する電話局(収容局)までを加入者線(subscriber line)というのです。
電話やファックスを購入したら、家庭のモジュラージャックにつなぎます。このモジュラージャックは、よく見ると、6個の小さな小さな接続端子がついてます。しかし、実際に使用するのは、内側の2個だけなのです。外側4個は、とりあえずは役立ってません。
最初なにも考えずに、モジュラージャックにつなげるのは、電話やファックスですが、それは加入者電話線を「電話として使用したい」から、そうするわけです。しかし、「ISDNやADSLを使いたい」ときもある。つまり、加入者線はいろいろな用途に利用することができるというわけです。
2.DSLとして使う
・システム構造
ADSLを利用するには、ADSL接続業者およびインターネット接続サービスプロバイダーの両方に加入する必要がある。本質的にアナログ技術なので、モデムが必要で、さらに電話と共用するならスプリッターという装置が必要である。家庭内での接続ケーブルはEthernet(あるいは、USB)なので、ルータやHUBがあると、家庭内LANが構成できる。収容局にもスプリッターとモデムがあり、その先は、NTT地域網を通じてISPのPPPサーバに至る。フレッツADSLの場合、複数のISPを切り替えるためにPPPoE (Point-to-Point Protocol over Eternet)というソフトが必要である。電話共用型の場合、周波数が異なるので、音声通話とインターネットが同時にできる。
・ADSL接続業者
たとえばNTT東日本は、企業向けの「ADSL接続サービス」と、個人向けの「フレッツADSL」というサービスを提供している。その他には、東京メタリック通信という会社などが常時接続サービスを提供している。
4.IP電話